原理・原則で考えるWebサイトにおける情報設計のための情報整理と分類

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Webサイトの情報設計はその対象のWebサイトの方向性を決定する大きな要因になり、ますます、その手法や考え方が重要視されていくでしょう。そこで、新規制作・リニューアルを問わずWebサイトの情報設計時に必要不可欠な情報の整理、分類についてまとめてみました。

情報の整理に必要な主な手順

  1. 情報を収集する
  2. 情報の分類と整理

1.情報を収集する

情報設計に限らず、1から物事を進める場合の手法として一番有効なのは、どのような情報があるか「収集する」ことです。収集するためには調査が必要で、この場合、「調べる」や「聞く」にあたります。

情報を調査する

新規制作かリニューアルかで、情報の調べ方に若干差異があると思います。ですがどちらにも共有して言えるのは、ヒアリングと競合調査です。クライアントにヒアリングを行う前に競合調査を済ませておくと、ヒアリング時にクライアントから色々と情報を引き出すことができ、より調査をすすめることができます。

2.情報の分類と整理

情報を7±2のグループに分類する

情報をいくつかのグループに分類していく上で非常に大事なのが、人間が一時的に覚えられる数は7±2つまでと言われていることです。闇雲に情報を分類するのではなく、7±2の法則に則り増えすぎないよう情報を分類してみましょう。

LATCH法を用いてあらゆる情報を整理する

情報を整理する上でLATCH法を用い整理していきます。

LATCH法とは

リチャード・S・ワーマン氏によって提唱されたこの方法は、あらゆる情報は5つの基準で分類できるというものです。それぞれ以下のような意味があります。

  • Location(国や住所による分類)
  • Alphabet(アルファベットによる分類)
  • Time(時間による分類)
  • Category(分類による分類)
  • Hierarchy(階層による分類)

以下はLATCH法を用いた場合のWebサイトのコンテンツを当てはめた例になります。

LATCH法をWebサイトのコンテンツに当てはめた例
Location 地図、相関図、サイトマップなど国、地域、都市、町、現在地などの位置情報でまとめることができるもの。
Alphabet 商品名や会社名一覧、索引などアルファベットや五十音順など言語記号にもとづいてまとめることができるもの。
Time ニュースや更新情報など時系列が存在するものや時間軸に沿ってまとめることができるもの。
Category 組織図や商品ラインナップなど、情報が属するジャンル(まとまりを作ることができるもの)
Hierarchy 人気記事や、よく売れている商品など、情報の重要度、頻度、程度の違いによってまとめることができるもの

LATCH法を基準に情報を分類することで、無駄なく効率的に情報を分類することが可能です。まさに、情報を分類する上で基本となることでしょう。

必要最低限のコンテンツと必要不可欠なコンテンツを整理する

必要最低限のコンテンツ

Webサイトに訪問してきたユーザがそのWebサイトを利用するために必要なコンテンツと言えます。例えば、コーポレートサイトを例に上げてみます。コーポレートサイトにおける重要な役割とは何か?という視点のもとに考えてみると必要最低限のコンテンツというのがわかってきます。
以下は例として自動車メーカーのWebサイトを取り上げ、各社どのようなコンテンツを載せているか比較してみました。

例1 トヨタ自動車
  • クルマ情報
  • テクノロジー
  • イベント
  • CSR・環境・社会貢献
  • 企業情報
  • ニュース
  • 投資家情報
  • 採用情報
例2 日産自動車
  • 会社情報
  • 商品情報
  • ニュース・イベント
  • CSR・環境・社会貢献
  • 日産のクルマづくり
  • 投資家の皆様へ
例3 マツダ
  • カーラインナップ
  • ご購入サポート
  • アクセサリー
  • アフターサービス
  • カーラライフ・コミュニティ
  • マツダのクルマづくり
  • 企業・IR・採用
  • CSR・環境・社会活動
例4 富士重工業
  • 企業情報
  • 株主・投資家の皆様へ
  • CSR・環境情報
  • 採用情報
  • 商品情報
例5 三菱自動車
  • 商品情報
  • 三菱自動車のクルマづくり
  • CSR・環境・社会
  • 企業情報・投資家情報
  • ニュース・イベント

このようにメーカーごとに異なるコンテンツはあるものの、企業として発信しなければいけない情報があるということがわかります。上記の例からだと、会社情報、CSR・環境、株主・投資家、採用情報において共通項が見られます。

必要不可欠なコンテンツ

では、Webサイトに必要不可欠なコンテンツとは何でしょうか、それはWebサイトの目的に沿って検討してみる必要があります。Webサイトにはオフラインとオンラインを含めて様々な利用方法を考慮し、Webサイトを利用するユーザの行動プロセスを考えていく必要があります。

消費者の購買プロセスに基づきWebサイトの要件を導き出す

ユーザの行動プロセスをAIDMAやAISASといった消費者の購買プロセスに基づき、プロセスごとのユーザニーズに対応する要件(コンテンツ要件)とを洗い出すことで、必要不可欠なコンテンツを検討しやすくなります。

このように、必要最低限のコンテンツと必要不可欠なコンテンツをまとめることで沢山あるWebサイトの情報郡をシンプルにまとめていくことが可能です。

まとめ

このように、情報の整理や分類を原理・原則を用いて行うことで、Webサイトのリニューアル、新規制作や規模に囚われることなくスムーズに行うことが可能になります。また、社内のプロジェクトなど様々な分野に応用できるのでぜひ覚えて損はないでしょう。

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この記事を書いた人

藤 祐太郎

都内在住のWeb・アプリのディレクター。
都内Web制作会社勤務。
中規模~大規模サイトまでのディレクションを担当。現在は、アプリの開発ディレクションを担当する。

クライアントの課題解決に対して答えるべく日々活動している。